2013/05/23

ガビチョウ(画眉鳥)騒動


スズメ目>チメドリ科>ガビチョウ属
Garrulax canorus(Linnaeus, 1758)
Tv=1/200, Av=6.3, 300mm(APS-C), ISO=400

※↑クリックで大きな画像をご覧いただけます
ちなみに この鳥は こんな声→[wmv]/[mp3]

昼下がり「窓の外で妙な鳥の声がする」と家人が騒ぎ出した。
ルリビタキとは違う、ミソサザイやビンズイの類よりは太そうだ…
「サンコウチョウじゃないかな?」と僕、

そうこうしているうちに鳴き声は長く雄弁になった。どうやら、川側の窓に近づいてきたようだ。簾をそっと捲った僕の目に飛び込んできたのは、写真の如く、見たこともないウグイス色の、ムクドリかヒヨドリくらいの大きさの奇妙な鳥だった。
「望遠(レンズ)持ってきて!」と僕、
咄嗟の出来事にオロオロする家人をみて、自分から防湿庫を探る。

レンズは使い慣れたTAMRON 28-300、ボディはお馴染みの CANON EOS 20D だが、一眼レフそのものを1年以上触ってない。ピンをAFに、モードを絞り優先に変えてシャッターを切る。日頃、猫撮りで連写モードになっていたのが幸いして、まったく操作方法を忘れていた僕でもT側いっぱい(300 mm※APS-C : 35 mm換算で、約480 mm)で、どうにか写真に収めることができた。

さて、
「一体何て鳥だろう?」
皆目見当がつかず、iPhoneアプリの「さえずり検索」を開いてみる。このアプリは Google Mapsと連動しており、検索地域周辺で観察可能な鳥なら、たいていは見つかるスグレモノだ。姿からムシクイの類を想像していたが、鳴き声が決定的に違う。数十件を探すうちに…
「あった!」

謎の正体は、NPO法人 バードリサーチ外来鳥ウォッチにも例のある「ガビチョウ(画眉鳥)」であった。鳴き真似が得意なところを買われて大陸から輸入されたものの、その鳴き声の喧しさ故に我が国の住宅事情と意見が合わなかった模様。早晩遺棄され、目下「日本の侵略的外来種ワースト100選定種」などという有難くもない称号を付与されているという。勝手に連れて来られた当鳥達にとっては、全くもって迷惑な話だ。

閑話休題。自然観察に限らず撮影の楽しみは「同定」にあると言えよう。名前もわからなかった生物、被写体の謎が一つ一つ解き明かされていくその過程がたまらなく楽しいのである。
自然の濃い我が家とはいえ手を伸ばせば届くような距離に、生まれてはじめて観るような野鳥?が飛来してくれるとは思ってもみなかった。

家人曰く「名前が分かるって、楽しいよね」
「これを期に、観察台でも拵えようか!?」と僕

こうして午後のお茶の時間から始まった我が家の小さな騒動は、無事閉幕した(のだが、よほど我が家周辺が気に入ったと見えて、17時現在まだ鳴いてやがる)。

参考:NPO法人 バードリサーチ
鳴き声図鑑さえずりナビ(iPhoneアプリ)

2 件のコメント:

  1. 変わった小鳥さん 何処からやって来たんだろうか?船で?
    侵略的外来種ワースト100選定種って何か悪さをするのかな?畑を荒らしたりするのかな?

    奥様とのやりとりほのぼのしていいなあ~

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    1. まつもとさん>

      観賞用、つまりペット用に連れて来られたのが、遺棄によって野生化し適応して、今や在来種を圧迫する存在になっちまったそうです。直接的に迷惑してるのは、スズメとかメジロとかの在来種でしょうね…

      人間のエゴが、ここにもってぇやつです(やりきれん;

      > 奥様とのやりとりほのぼのしていいなあ~

      夫婦って長いことやってると漫才コンビみたいになっていきますねえ、6月に迎える九回目の結婚記念日、石垣で祝ってきます^^v

      by みゅう@南熱海

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